品質管理 01
プロセスの定義もある程度の精度で実現し、品質保証が安定してくると、本格的
に品質管理に取り組む環境が整います。品質管理は、計測することが前提になりま
す。プロセスを安定させるのはそのためです。一般に、品質管理の取り組みでは、
まず、適当な品質特性について目標を設定します。例えば、第1回目のテストでは
、プログラムの「機能性」に関する欠陥を50件以内とするとか、設計書に対する
欠陥の指摘を20件以内とする、というように、目標を定めます。もちろん、これ
らの目標は、その組織において現実離れしたものでは意味がありません。第一、所
定の期間内に、その目標に達するための取り組みが考えられません。時間内になん
とか到達するようなステップが描けないような目標には、意味がありません。はや
る気持ちはわかりますが、具体的に道筋が見えないような目標は時間の無駄という
だけでなく、組織のモチベーションにも悪い影響を与えます。